TCU 研究者一覧
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180 TCU Research Directory 2018相談に応じられるテーマ人間の体や地表生態系は大半が水でできている(約50~90%)。水は人間だけでなく生態系、農業、水産業、産業にも欠かせない極めて重要な物質の一つで、水を含む様々な物質循環のバランスと汚染メカニズムを解明することは自然を理解し守る第一歩である。環境化学研究室では、環境変動、水質(水道水源や地下水等)、大気(酸性雨や汚染等)、室内環境(ハウスダスト)、土壌汚染・劣化のメカニズムを解明し、健全な生態系、農業、水産業、産業の構築・維持、環境保全、健康や財産を守ることを目指している。研究内容と目指すもの地下水は昔から貴重な水資源で人類最後の水源と認識されているが、農地を中心に硝酸性窒素汚染が世界に広がっているのが現状である。地下水の環境要因(土地利用の農地の割合、作物種類、施肥量等)を用いて硝酸性窒素汚染源を解明し、将来的には都市域、農業活動、自然域が共存できる健全な地域モデルが構築できる。DNA鑑定のように地下水の理化学性を用いてその特徴的な分類、歴史、汚染源を解明し、汚染源特定の困難な地下水まで調べる。最近の研究テーマ外部資金● 韓国環境省「水質総量制度関連汚染負荷量算定」(2008年)、「河川湖沼モニタリング揮発性有機化合物」(2008年)、「次世代環境技術開発水質モニタリング」(2008年)● 韓国環境省「流域管理実態調査に基づいた水質管理マニュアルの開発」(2009年)● 科学技術振興機構「日本・アジア青少年サイエンス交流事業」(2017年)● 基盤研究(B)「国内外の連携による生物多様性保全を目的としたICTを用いた市民科学の教育実践」(2018年-2020年)知的財産権・関連論文情報・著書● 加藤裕之、橋本翼、笹嶋睦、咸泳植、小堀洋美、下水処理水が河川環境に与える影響評価への市民科学の導入、水環境学会誌、査読有、39(5)、2016、181-185、DOI: https://doi.org/10.2965/jswe.39.181● Young-Sik Ham、Hiromi Kobori、Joo-Hyon Kang、Takayuki Matsuzaki、Michiyo Iino、Hayashi Nomura、Distribution of antibiotic resistance in urban watershed in Japan、Environmental Pollution、査読有、Vol.162、2012、98-103、DOI: https://doi.org/10.1016/j.envpol.2011.11.002● Young-Sik Ham、Hiromi Kobori、Joo-Hyon Kang、Joon Ha Kim、Ammonium nitrogen deposition as a dominant source of nitrogen in a forested watershed experiencing acid rain in Central Japan、Water, Air, & Soil Pollution、査読有、vol.212、2010、337-344、DOI: 10.1007/s11270-010-0347-7● 水質保全・汚染に関する研究(河川、湖、地下水、水道水源池の水質のモニタリング)、市民科学● 大気・土壌汚染に関する研究(降水、酸性雨、大気負荷量、大気汚染物質の長距離移動と影響、土壌酸性化、土壌汚染)● 物質循環を用いた森林生態系の健全性評価、室内環境の評価(ダストの鉛、カドミウム、亜鉛、ホルムアルデヒド)キーワード咸 泳植 准教授ハム ヨンシク生態環境分野 咸研究室(環境化学)所属研究室環境学部 環境創生学科環境・エネルギー環境所属水質保全、水質汚染分析、河川、湖、地下水、水道水源池の水質モニタリング、大気汚染分析、土壌汚染分析、生態系の物質循環、室内環境汚染分析地下水中に含まれる有害物質、硝酸性窒素発生源の解明関連論文情報

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