TCU 研究者一覧
184/288

182 TCU Research Directory 2018相談に応じられるテーマ気候変動、水、資源枯渇、化学物質、廃棄物など私たちの世界は解決しなくてはならない様々な環境問題が存在します。これらの問題を迅速に解決するためには、企業、政府、消費者が共有できる環境影響の評価が必要です。私たちは、製品やサービスのライフサイクルに注目して、様々な環境影響を自然科学の観点から解析し、適切な意思決定と早期導入へと導くための評価手法とデータベースを開発しています。電機、自動車、建築、食品、化学、包装、イベント、広告など様々な分野の企業と連携しながらエコプロダクツの開発やイノベーションの展開を目指す実践的な研究活動を行っています。研究内容と目指すもの環境影響の発生量は地域によって異なります。例えば人口の多い中国やインドは大気汚染による影響は大きく、生物種の密度の多い東南アジアや中南米は生物多様性の影響は大きいことが予測されます。本研究では、内閣府の支援を受けて環境負荷の発生国ごとに環境影響を評価できる評価手法を構築しました。これにより、地球規模のサプライチェーンを考慮した環境影響の評価をより信頼性が高い形で分析することができるようになりました。最近の研究テーマ外部資金● 戦略的創造研究推進事業(科学技術振興機構)製品ライフサイクルに立脚した環境影響評価基盤の構築と社会実装によるグリーン購入の推進(平成26~29年度)● 環境研究総合推進費戦略的研究開発領域(環境省)ライフサイクルアセスメントによる気候変動影響評価(平成27~31年度)● 最先端・次世代研究開発支援プログラム(内閣府)地球規模問題に対する製品環境政策の国際的推進を支援するライフサイクル経済評価手法の開発(平成22~25年度)知的財産権・関連論文情報・著書● Itsubo, N., Murakami, K., Kuriyama, K., Yoshida, K., Tokimatsu, K., Inaba, A., Development of weighting factors for G20 countries—explore the difference in environmental awareness between developed and emerging countries, https://doi.org/10.1007/s11367-015-0881-z, pp. 1-16, 2015.● Itsubo, N., Sakagami, M., Kuriyama, K., Inaba, A., “Statistical analysis for the development of national average weighting factors—visualization of the variability between each individual’s environmental thoughts,” The International Journal of Life Cycle Assessment, vol. 17, pp. 488-498, 2012.● 製品やサービスを対象としたライフサイクル評価事例研究の実施、結果に対する解釈と改善に向けた提案● 気候変動、生物多様性、資源枯渇、廃棄物など複数の環境影響を対象にした経済分析● 企業のサステナブル経営の実践に向けた戦略の策定キーワード伊坪 徳宏 教 授イツボ ノリヒロ伊坪研究室(ライフサイクル環境評価)所属研究室環境学部 環境マネジメント学科環境・エネルギー環境所属環境影響評価、ライフサイクルアセスメント、気候変動、大気汚染、資源循環、廃棄物、サステナブル経営、エコイノベーション、環境経済評価世界の環境影響を評価するための評価手法を開発関連論文情報● 伊坪徳宏、稲葉敦編著: LIME2-意思決定を支援する環境影響評価手法-、社団法人産業環境管理協会発行、丸善株式会社販売、ISBN978-4-86240-055-0、2010年、全666頁著書健康リスクの上昇健康被害(損失余命)の上昇SO₂1kg追加排出による健康影響評価の例排出から濃度変化、リスク変化、被害量増分について算定SO21kg中東地域で(追加)排出SO2濃度の上昇

元のページ  ../index.html#184

このブックを見る