TCU 研究者一覧
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200 TCU Research Directory 2018相談に応じられるテーマグローバライゼイションに伴い大衆化した日本人の国際結婚の家族心理についての調査研究と、国際結婚家族への臨床活動をアメリカと日本とで行っている。在日在米の国際結婚家族のコミュニティに入り、縦断的インタビューと観察によるデータ収集を行い、調査協力者が置かれた社会的・文化的文脈を重視して、調査協力者と共に彼ら/彼女らの視点に立ったデータ分析・解釈を行う質的研究法を採用している。家族という私的領域に異文化が存在する人々の国境を越えた生涯発達を、家族心理学・臨床心理学的立場からサポートすることを目指している。研究内容と目指すもの海外渡航・滞在者の増加により、海外における日本人の国際結婚とともに国際離婚件数も増えている。2014年のハーグ条約加盟により、国際離婚をした日本人は相手の同意なしに子どもをつれて日本に帰国できなくなった。本研究は、国際離婚の心理的・社会的要因を明らかにすることにより、「国際離婚の際の子どもの連れ去り」という現実問題の解決に役立て、ハーグ条約加盟後の国際結婚家族に対する家族心理学的・生涯発達心理学的支援の可能性を探る。最近の研究テーマ外部資金● 日本学術振興会 科学研究費補助金 基盤研究(B)海外調査 ① 2008~2010年「日米国際結婚家族の家庭秩序と子どもの文化的アイデンティティの構築についての研究」 ② 2011〜2013年「日米国際結婚の子どもの国籍選択に関わる心理的要因についての研究」 ③ 2014〜2017年「日米国際結婚夫婦の離婚に関わる心理的要因についての研究」● 日本学術振興会 科学研究費補助金 研究成果促進費 2010〜2011年「国際結婚の家族心理学 ─日米夫婦の場合─」知的財産権・関連論文情報・著書● 海外渡航者・国際結婚家族への心理カウンセリング● 国際児(国際結婚から生まれた子ども)の生涯発達相談● 在米日本人学校・日本語補習校・日本語継承語学校における心理カウンセリング● 異文化間コミュニケーション・トレーニングキーワード矢吹 理恵 准教授ヤブキ リエ矢吹研究室(文化と発達家族心理学)所属研究室メディア情報学部 社会メディア学科基礎研究社会科学所属国際家族研究、家族心理学、生涯発達心理学、質的研究、インタビュー法、ナラティブ分析日米国際結婚夫婦の離婚に関わる心理的要因についての研究● 矢吹理恵 「日米国際結婚における夫婦間の調整課題:性役割観を中心に」, 『発達研究』, 12, 37-50.(査読あり)1998● 矢吹理恵 「日米国際結婚における夫婦間の調整課題(2):子育て観を中心に」, 『発達研究』, 13, 26-44.(査読あり)1999● 矢吹理恵 「日米国際結婚夫婦の妻におけるアメリカ文化に対する同一視」, 『質的審理学研究』, 3, 94-111.(査読あり)2004関連論文情報● (単著)「国際結婚の家族心理学 ─日米夫婦の場合─」矢吹理恵著 風間書房 2011● (共著)「発達心理学 子どもの発達と子育て支援」青木紀久代編 大國ゆきの・大野和男・金丸智美・矢野由佳子・矢吹理恵 みらい 2007● (共著)「発達家族心理学を拓く」柏木恵子監修 塘 利枝子・福島朋子・永久ひさ子・大野祥子編ナカニシヤ出版 2008著書

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