TCU 研究者一覧
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TCU Research Directory 2018 233 相談に応じられるテーマ人と人、企業と企業の間の多様な結びつきについて、分業の仕方や取引形態に着目して組織の経済学をベースに研究しています。本研究では、(1)人と人の結びつきに関しては、なぜシェアリングエコノミーが発展しているのか、人はどのようなものをシェアしてどのようなものを所有するのか、今後どのような製品やサービスがシェアされるのか、そして(2)企業と企業の結びつきに関しては、なぜ垂直統合を進める企業もあればオープン化や分業を積極的に進める企業もあるのか、経営者は、どこまで外部の業者や人材に頼り、どこまで自社内で対応するのかという企業の境界をどのように決定すればよいのかを明らかにすることを目指しています。研究内容と目指すもの市場環境が急速に変化する現代では、多くの企業がビジネスモデルの転換を迫られ、そのために必要となる新たな技術や知識を、市場を通じて社外から調達すべきなのか、業務提携などを通じてパートナーから借用すべきなのか、企業買収によって丸ごと獲得すべきなのか、あるいは自社内で開発・構築すべきなのか、という問いに直面しています。企業は自社の境界をどのように再設定すればよいのか。この問いに答えるために、取引コスト理論とダイナミック・ケイパビリティ論に基づく研究を進めています。最近の研究テーマ外部資金● 科学研究費:若手研究「変化の急速な市場環境下でのビジネスモデルの転換に伴う企業境界の再設定に関する研究」(H30.4-H32.3)知的財産権・関連論文情報・著書● 必要な原材料や人材を外部調達するか、自ら賄うかの選択に関わる意思決定● 自社製品の流通チャネルを外部販売業者に任せるか、自ら担うかの選択に関わる意思決定● 海外進出や環境変化への対応に伴い、すでに実施した上記の選択を修正、再選択するかどうかの意思決定キーワード橋本 倫明 講 師ハシモト ノリアキ経営戦略研究室所属研究室都市生活学部 都市生活学科基礎研究社会科学所属企業境界、企業間関係、取引コスト理論、組織の経済学、ダイナミック・ケイパビリティ、シェアリング・エコノミー変化の急速な市場環境下での企業境界の再設定の研究● 橋本倫明、企業の競争戦略と垂直境界――取引コスト理論分析、三田商学研究、査読有、58巻2号、2015年、169-177、http://koara.lib.keio.ac.jp/● 橋本倫明、コーポレートガバナンス制度としての内部告発制度――内部告発制度をめぐるエージェンシー理論分析、経営哲学、査読有、12巻1号、2015年、23-36● 橋本倫明、洗練された競争戦略論――取引コスト理論を組み入れた競争戦略論、三田商学研究、査読有、55巻3号、2012、37-57、http://koara.lib.keio.ac.jp/● 橋本倫明、ダイナミック・ケイパビリティ論における企業境界の設定、日本経営学会、2018● 橋本倫明、企業の競争戦略とガバナンス形態、経営哲学学会、2014年● 橋本倫明、企業間関係を考慮した競争戦略論――競争戦略論と取引コスト理論、日本経営学会、2013年関連論文情報● 菊澤研宗編著中央経済社、ダイナミック・ケイパビリティの戦略経営論 2018、57-78● 菊澤研宗編著中央経済社、企業の不条理―「合理的失敗」はなぜ起こるのか 2010 174-197著書

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