TCU 研究者一覧
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TCU Research Directory 2018 269 相談に応じられるテーマ物理教育研究(Physics Education Research; PER)が明らかにした普遍的事実には、1)物理学習者がそれまでの経験で作り上げた自然認識には誤概念(あるいは生活概念)と呼ばれる不適切な自然認識が含まれる、2)物理学を学んでも学習者はそれらを克服することが困難である、があります。本研究では、学習者が正しい概念形成をしていくにあたり、現象や生活概念を言葉により検討することの重要性を意識し、その他の指導と合わせた、バランスの取れたより良い授業法の開発を目指しています。研究内容と目指すもの学習者が良いと思っている学習姿勢―どんな学習をすれば良い成績が取れると思っているか―と物理学の理解度との間には関係があることも、PERで明らかになっています。物理学は計算問題ではなく現実の理解の為の定量的実証科学であり、物理概念を正しく把握し、理論体系の下に考える思考方法が大切であると学習者の認識を導くには、どんなカリキュラムが効果的であるかを考え、学生の発言や筆記内容も評価材料にして、実践的に検討しています。最近の研究テーマ外部資金知的財産権・関連論文情報・著書● 中村正人 他、理工系大学初年度物理受講者の学習姿勢と基礎学力、日本物理学会、2015● 中村正人 他、理工系大学初年度物理受講者の学習姿勢と科学的思考力、日本物理学会、2016● 中村正人 他、理工系大学初年度物理受講者の学習姿勢と誤概念の変容、日本物理学会、2016● 中村正人 他、理工系大学初年度物理受講者の学習姿勢と誤概念の変容II、日本物理学会、2017● 物理教育● 日常用語による現象の表現・把握から科学用語による認識への橋渡しキーワード中村 正人 講 師ナカムラ マサト一般物理研究室所属研究室共通教育部 自然科学系基礎研究複合領域所属物理教育研究(PER)、物理概念、概念形成、誤概念、生活概念、学習姿勢、授業学習者の学習方法観の変更を促すカリキュラムを考える学会発表

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