TCU 研究者一覧
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TCU Research Directory 2018 275 相談に応じられるテーマアメリカ文学の中でも特にアジア系アメリカ文学に焦点を充て、記憶の表象についての研究を行っている。研究対象は小説を主としているが、近年はメモリアル、映画、音楽なども取り上げているだけでなく、アジア系アメリカという枠を超えた作家作品にも目を向けている。様々な文化表象において、何がどのように、何故語られようとしているのかを理解し、語られないもの、語り得ないものの実態とその背景を見極めることを目指している。研究内容と目指すもの「慰安婦」問題を扱った小説と全米各地に設立された慰安婦像を取り上げ、韓国人「慰安婦」の記憶をアメリカで再現する試みを考察している。「現場」ではない場所で、同じ民族ではありながら直接その記憶を体験していない者たちを中心に想起が行われていること、植民支配の中での出来事が、帝国主義の歴史を持つ別の国で再現されていることに着目。記憶を再構築するプロセスとそこで起こる記憶の操作、構築された記憶が個人・社会に与える影響などを探っている。最近の研究テーマ外部資金● 科学研究費助成事業基盤研究C 「アメリカにおける「慰安婦」の記憶表象-小説とモニュメントの考察」(H29-H31)知的財産権・関連論文情報・著書● アメリカ文化・文学に関して● アメリカ留学に関して● TOEIC 試験対策、英語学習全般に関してキーワード寺澤 由紀子 准教授テラザワ ユキコ共通教育部 外国語共通教育センター基礎研究人文学所属記憶、アイデンティティ、ナラティヴ、戦争、精神分析学、ジェンダーアメリカにおける「慰安婦」の記憶表象[ 雑誌論文 ] <すべて査読有>● 寺澤由紀子 「クリティカルな露出―Tropic of Orange における日系アメリカ人の記憶の再考」単著 文芸研究第125 号 (2017) pp.69-89. ● 寺澤由紀子 「チカーナボディと境界のポリティクス―Karen Tei Yamashita のTropic of Orange」単著 アメリカ文学第68 号 (2007) pp.41-49. ● Yukiko Terazawa “ ‘Shifting the Pattern of History’ : Narration and Counter-Memory in Karen Tei Yamashita's Brazil-Maru” 単著 Feminist Studies in English Literature Vol.13, No.2 (2005) pp.129-153. (他2 件)関連論文情報● 『憑依する過去―アジア系アメリカ文学におけるトラウマ・記憶・再生』 共著(小林富久子、寺澤由紀子以下省略) 金星堂 (2014) pp.i-xix, 1-368 (pp.316-332)  (他2 件)著書

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