TCU 研究者一覧
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TCU Research Directory 2018 29 相談に応じられるテーマ工業製品を製造・使用・廃棄する各段階が環境にどのように影響するかは重要な問題です。表面処理の分野において、めっき技術は、製品内部を保護し摩擦や摩耗を防ぐ等により、製品寿命を延ばし使用エネルギーを低減させるという重要な役割を担っています。しかしながらクロムめっきを行うには、有害とされる6価クロムが多く使用されます。そこでその代替技術として、より安全な3価クロムを用いためっき法の開発を行っています。また排水スラッジからの軟磁性材料の合成などのリサイクルに関する研究や、最近では、地球および宇宙における環境にも研究の範囲を広げています。研究内容と目指すもの3価クロム浴によるクロムめっきは、熱処理により硬さが上昇するなど、従来の6価クロム浴で電析しためっき皮膜よりも優れた特徴もありますが、一方では、皮膜の密着性や耐摩耗性、靭性等でやや劣る点があります。本研究室ではそれらの欠点を解決すべく、めっき条件、各種添加物・共析物がクロム皮膜の特性に及ぼす影響を調査しています。まためっきの歴史に関して、バグダッド電池が実は電池ではなく置換銅めっき装置だったという実証実験を行っています。最近の研究テーマ外部資金● 受託研究「整流波形のクロムめっきに及ぼす研究」、H26年● 平成19年度地域新生コンソーシアム研究開発「地域環境境対応型6価クロムフリー硬質クロムめっきシステムの開発」関東経済産業局、H19-20年● 受託研究「工場における環境対策」、H20年● 基盤研究(B)(2) 「ダイオキシン無発生・アセチレン転化を可能とするPCBのプラズマクラッキング法開発」、H17-18年知的財産権・関連論文情報・著書① 特開2011-26163号、めっきスラッジからフェライト粉末を製造する方法② 特開2009-249707号、3価クロムめっき液管理装置● 廃棄物からの有価金属リサイクリング● 工場排水から回収されたスラッジの有効利用● オレンジジュースを用いた置換銅めっき(小中学生への科学実験指導)キーワード眞保 良吉 教 授シンポ リョウキチ表面加工研究室所属研究室工学部 機械工学科環境・エネルギー環境所属表面処理、環境保全、地球環境、宇宙環境、クロムめっき、廃棄物リサイクリング、バグダッド電池3価クロムグリシン浴による硬質クロムめっき法の開発知的財産権① 眞保良吉、硬質3価クロムめっき、表面技術、査読無、Vol.69, No.6、2018、pp.219-225② 眞保良吉、福島原発爆発の水素は電気分解により生じた、トレンディ、査読無、2017.2、1-4③ 眞保良吉、地球大気中の酸素は光合成のみにより生み出されたのか、えんとろぴい、査読有、No.78、2017、pp.59-65④ 眞保良吉、ビッグバンは本当にあったのか、えんとろぴい、査読有、No.77、2016、pp.1-9関連論文情報   小坂幸夫、眞保良吉 他 、広信社、表面処理技術環境ハンドブック 2010年度版、20103価クロムめっき浴による皮膜の顕微鏡写真著書

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