TCU 研究者一覧
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42 TCU Research Directory 2018相談に応じられるテーマ内燃機関の熱効率向上を目的に、摺動部品(ピストンや軸受など)の改良による摩擦損失低減を研究しています。具体的には、実機による摩擦損失低減メカニズムの解明や実用条件における損失低減効果の評価だけでなく、背反の問題として挙げられるオイル消費のメカニズム解明も行っています。また、化石燃焼に代わる次世代燃料として水素を用いた内燃機関の研究を推進し、高圧水素噴射弁も独自開発して高効率ゼロエミッションを実現する燃焼解明に取り組んでいます。これらの研究を通して、内燃機関から排出されるCO2削減と循環型社会の実現を目指しています。研究内容と目指すもの発電や船舶に用いられる大型内燃機関のCO2排出量を削減するために、水素を用いた水素内燃機関の実用化を目指しています。課題のひとつに、高負荷運転時に排出される多量のNOxが挙げられます。そこで、独自開発した高圧水素噴射弁を用いたオリジナルの燃焼技術(過濃混合気塊燃焼)を適用することで、水素内燃機関の高効率かつ低NOxエミッションを実現しました。さらなる性能向上のため、燃焼室内の火炎伝播や噴流観察を行っています。最近の研究テーマ外部資金● 内閣府「SIP革新的燃焼技術 損失低減チーム」(H30)● AICE(自動車用内燃機関技術研究組合)「経済産業省関連事業 ポスト噴射によるオイル希釈の高精度予測モデル構築の研究における、希釈燃料の壁近傍への到達のモデル化、および、ボア壁近傍からケース内への諭送メカニズム解析に関する研究」(H30.6-H31.2)知的財産権・関連論文情報・著書● 実機を用いた内燃機関の摺動部品(ピストンや軸受など)における摩擦やオイル消費に関する研究● 直噴ガス内燃機関の燃料供給装置に関する研究開発● 直噴ガス内燃機関の性能評価に関する研究キーワード及川 昌訓 講 師オイカワ マサクニ内燃機関工学研究室所属研究室工学部 機械工学科機械機械所属内燃機関、水素エネルギー、熱効率、エミッション、トライボロジー高効率ニア・ゼロエミッション水素内燃機関の研究関連論文情報● 関根 花南、及川 昌訓、高木 靖雄、過濃混合気塊点火燃焼水素エンジンの噴流と点火位置が熱効率とNOx生成に与える影響に関する研究、日本機械学会論文集(B編)、査読有、79巻、808号、2013、pp.274-281● 高木 靖雄、関根 花南、及川 昌訓、高圧直噴射式水素エンジンの過濃混合気塊燃焼における噴流形状改良による性能向上の研究、自動車技術会論文集、査読有、Vol.44、No.5、2013、pp.1141-1146● 及川 昌訓、小笠原 悠介、過濃混合気塊点火燃焼による高圧筒内直接噴射水素エンジンのNOx生成低減に関する研究、日本マリンエンジニアリング学会、査読有、第47巻、3号、2012、pp.130-137ほか査読有論文4件

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