TCU 研究者一覧
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TCU Research Directory 2018 49 相談に応じられるテーマモデル予測制御は、リアルタイムに最適な操作量を決定するモベルーベースト制御で、機器の動作範囲やアクチュエータ出力の飽和などを制御系の設計に取り込むことが可能です。本手法を電動車椅子・自動車などの移動体やローバーなどの車輪型移動体の誘導制御に適用し、効率的な移動と安全な障害物回避を実現します。モデル予測制御の理論は状態推定に応用することも可能で、欠落したセンサデータの補間や不定期な計測値に対しても、容易にフィルタも構築することができます。屋内など遮蔽物の多い環境における自己位置推定や環境地図構築を目指して研究を進めています。研究内容と目指すもの自動運転は自動車専用道路などの比較的広い空間では実用化されつつありますが、屋内など狭隘な空間では容易ではありません。そこで車輪型小型移動体を対象に、計測データの欠落や測定誤差に頑強で、安全距離を確保しながら効率的な移動を実現する誘導制御と推定手法を開発しています。LiDARを搭載した電動車椅子(右図)などへの実装を通じ、雑踏や狭隘な屋内空間における安全性を保証した、人と共存可能な小型移動体の実現に取り組んでいます。最近の研究テーマ外部資金● JSPS科学研究費助成事業 基盤研究(C)「脚車輪型移動ロボットの協調分散モデル予測運動制御」(H27-29)  基盤研究(C)「モデル予測制御の組込みCPUへの実装と移動ロボットの制御」(H24-26)  基盤研究(C)「脚車輪型移動ロボットの最適脚配置に関する研究」(H21-23)   他● 産学連携 (株)デンソー、日立オートモティブシステムズ(株)、ナブテスコオートモティブ(株)   他知的財産権・関連論文情報・著書● Isao Okawa, Kenichiro Nonaka, Comparative Evaluation of a Trajectory Generator for Obstacle Avoidance Guaranteeing Computational Upper Cost, International Journal of Automotive Engineering, Vol.9, No.2, 2018、pp.39-47, https://doi.org/10.20485/jsaeijae.9.2_39● 戸松、野中、関口、鈴木、油圧ショベルにおけるモデル予測追従制御の基礎実験(未知物体押しのけに起因する掘削形状からの逸脱の抑制)、日本フルードパワーシステム学会論文集、49巻、1号、2018、https://doi.org/10.5739/jfps.49.1● 栄田、木村, 野中、関口、特異環境を考慮したLRFマップマッチングとオドメトリのMHE融合に基づく移動ロボットの自己位置推定、計測自動制御学会論文集、53巻、6号、2017、https://doi.org/10.9746/sicetr.53.355● 萩森、野中、関口、分割モデルを用いた脚車輪型移動ロボットのモデル予測制御、日本機械学会論文集、82巻、842号、2016、http://doi.org/10.1299/transjsme.16-00144● 屋内・屋外で運用する車輪型移動ロボットなどの無人機の誘導制御と障害物回避● LiDARや測域センサ、ビジョンセンサなど外界センサとオドメトリを融合した、移動体の位置推定とリアルタイム地図構築● モデル予測制御やロバスト制御など高度なモデルベースト制御の機械系への実装キーワード野中 謙一郎 教 授ノナカ ケンイチロウ高機能機械制御研究室所属研究室工学部 機械システム工学科機械機械所属移動ロボット、自動運転、モデル予測制御、障害物回避制御、ロバスト制御、自己位置推定、環境地図構築、ローバーの誘導制御、モデルベースデザイン人との共存を可能にする移動体の位置推定と誘導制御関連論文情報

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