TCU 研究者一覧
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54 TCU Research Directory 2018相談に応じられるテーマ形ある機械・構造物を作り運用していくためには、用いられる材料の機械的性質の把握が必要不可欠です。ところで、材料の機械的性質といった巨視的な現象は微視的な現象の結果として生じます。しかし、巨視的~微視的現象の間には大きなスケールギャップが存在し、現象理解の妨げとなります。そこで、X線や中性子の回折を利用した微視レベルの材料組織をマクロ領域での統計量として評価する研究に取り組んでおり、スケールギャップを克服した評価方法の構築やそれらを利用した材料強度・変形に関わる現象の理解を目指しています。研究内容と目指すものラインプロファイル解析(LPA)と呼ばれる回折X線のプロファイル形状を解析する方法を用いて、ナノレベルの微視組織と金属材料の強度に関する研究を行っています。具体的にはショットピーニングなどの表面処理や塑性変形によるナノ・ミクロレベルの材料組織の変化を定量的に評価することで、疲労損傷評価、塑性変形、加工硬化などの現象の理解に取り組んでいます。最近の研究テーマ外部資金● 科学研究費 若手研究(B) 「バルク黒鉛材料の強度評価高精度化のためのX線応力測定技術の確立」 (H28.4-H30.3)● 民間企業からの受託研究等知的財産権・関連論文情報・著書● 各種金属材料や機械構造物のX線残留応力測定● 光学顕微鏡、走査電子顕微鏡、EBSDなどによる材料の組織観察● ラインプロファイル解析による転位密度解析キーワード熊谷 正芳 講 師クマガイ マサヨシ強度設計システム研究室所属研究室工学部 機械システム工学科機械機械  所属材料強度、残留応力、X線回折、ラインプロファイル解析X線回折による金属材料の微視組織と強度に関する研究● 「ニッケル合金薄肉パイプにおける溶接部のショットピーニング および熱時効による残留応力変化」、機械学会論文集 (2018)DOI: 10.1299/transjsme.18-00139他 19件(2018年7月現在)関連論文情報

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