TCU 研究者一覧
60/288

58 TCU Research Directory 2018相談に応じられるテーマ熱・物質輸送を伴う現象はものづくりの現場や日常生活まで様々な場面で重要な役割を担っています。流体現象のシミュレーション技術は、基礎的な計算技術は既に確立され、実行環境の発展と共に産業界にも広く普及しましたが、扱う対象によってはまだまだ計算時間が膨大に掛かってしまう場合があります。本研究では、検討対象の系に応じて、適切な近似や簡略化を行い、物理モデル・計算モデルを軽量化することで、特に製品開発の初期構想段階のようなパラメータ依存性を俯瞰して設計方針を議論するような用途に適用することを目指しています。研究内容と目指すもの半導体やMEMSデバイスの製造工程では、レジスト膜の塗布工程がありますが、様々な物理的要因から、塗布後の膜厚が不均一になります。特にスピンコート法によって塗布されたレジスト膜には、Striationと呼ばれる放射状のスジムラが発生することが知られていますが、このムラの詳細な形成機構は未だ仮説の検証段階にあります。本研究では、このStriationの発生機構を流れの不安定性問題として扱い、数値計算と実験の両面から現象解明に取り組んでいます。最近の研究テーマ外部資金● 研究活動スタート支援「レジスト塗布時に発生する膜厚ムラの形成機構モデル化および抑制指針の獲得」(H29-H30)● 受託研究:自動車メーカー(H29~)● 受託研究:自動車メーカー(H29~)● 受託研究:自動車部品メーカー(H29~)知的財産権・関連論文情報・著書● 特開2011-255359「塗布膜の形成方法および塗布膜形成装置」● 液面変形を伴う流れの現象解明、熱流体シミュレーション● 熱流動解析における物理モデルの軽量化・計算の効率化● 液膜の膜厚測定±(空間分布・時間変化)キーワード白鳥 英 講 師シラトリ スグル熱流体システム研究室所属研究室工学部 機械システム工学科製造技術製造技術所属流れの安定性、薄膜流れ、液滴の挙動、液柱内マランゴニ対流、熱物質輸送、数値流体力学、流れの数値シミュレーションレジスト膜に発生する放射状スジムラの形成機構解明知的財産権[雑誌論文](計17件)● A. Kasai, S. Shiratori, et al., Flow Turbulence Combust 2018 DOI:10.1007/s10494-018-9950-2● S. Shiratori, et al., Int. J. Microgravity Sci. Appl. 33(1), 2016 DOI:10.15011/jasma.33.33110● S. Shiratori and T. Kubokawa, Phys. Fluids 27(10), 2015 DOI:10.1063/1.4934670● S. Shiratori, H.C. Kuhlmann and T. Hibiya, Phys. Fluids 19(4), DOI:10.1063/1.2714021[学会発表](計36件)関連論文情報● Crystal growth processes based on capillarity, Wiley (2010) pp.413-464著書スピンコート後のレジスト膜に生じる膜厚ムラ

元のページ  ../index.html#60

このブックを見る