TCU 研究者一覧
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TCU Research Directory 2018 89 相談に応じられるテーマ新しい材料の出現は、我々の生活様式を大きく変え、さらに産業構造をも変えることから、新材料の創製が盛んに行われています。しかし、20世紀における化学工業の急速な発展は環境破壊などの種々の社会問題を生じました。私達は、これからは材料の物性を追求するだけではなく、人体や生態系に安全で、環境負荷の低減を考慮した省エネルギー的な材料の合成法の確立が必要と考え、有機合成化学、高分子合成化学を基盤として環境にやさしいエネルギー機能性材料の開発を目指して研究に取り組んでいます。研究内容と目指すもの合成高分子は、一般的に単量体の重合反応により単量体ユニットが強固な化学結合で多数連結した巨大分子です。この単量体ユニットを強固に結び付けている化学結合の存在が、高分子材料の廃棄あるいはリサイクルを困難にしています。これらの問題点を克服するために、私達の研究室では、分子内に可逆的な共有結合を形成できる部位を複数有する『分子レゴブロック』を合成し、これを組み立てて新しい高分子材料を創成することに取り組んでいます。最近の研究テーマ外部資金● 科研費 基盤研究(C) ケミカルリサイクル性を有する架橋性高分子の開発(2011~2013年度)● 科研費 基盤研究(C) 分子レゴブロックを基盤とする高分子のケミカルリサイクルシステムの開発(2016~2019年度)● 3社の企業と受託研究を実施知的財産権・関連論文情報・著書● 有機-無機複合体およびその製造方法, 特開2004-331770● ケミカルリサイクルを指向した機能性高分子の合成● マイクロ波照射を利用した省エネルギー化学合成● 有機-無機ポリマーハイブリッドをはじめとする環境ナノ材料の創成キーワード岩村 武 准教授イワムラ タケル有機合成化学研究室(重合化学)所属研究室工学部 エネルギー化学科環境・エネルギー環境所属有機合成化学、高分子合成化学、マイクロ波化学、環境材料、機能材料分子レゴブロック高分子の合成知的財産権● Synthesis and Properties of De-cross-linkable Acrylate Polymers Based on Hexaarylbiimidazole, Takeru Iwamura, Saori Nakamura,Polymer, 54, 4161-4170 (2013). など 44件関連論文情報● Encyclopedia of Polymeric Nanomaterials -Organic-Inorganic Polymer Hybrid Materials: Sol-Gel Reaction, pp.1469-1475 , Springer (July 13, 2015). など5件著書

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