産業界のニーズに対応した教育改善・充実体制整備事業

活動報告

今年度も海外インターンシップに多くの学生が参加しました。

2015年01月26日

2014年、東京都市大学では海外インターンシップを実施しました。外部に委託することなく、受け入れ先企業の開拓から帰国後の報告会までのすべてを本学教職員が実施。文部科学省に採択された今回の補助金事業を活用して、独自性をもった海外インターンシップを行っていく基盤を確立することができました。

東京都市大学の海外インターンシップの一番の特長は、「見学ではなく、海外の現場を実際に体験し、課題解決する」点にあります。そのために企業を選定すると同時に、インターンシップ期間中に学生がどのような業務に取り組むのかを明確にします。その上で学生に公募を行うのです。今年度は7社にご協力いただきました。企業によっては参加枠の3倍の応募があるなど、多くの学生が参加を希望。書類選考、面接といった段階を経て、今年度は23名の学生が海外インターンシップに参加することに。事前教育を受けた後、2週間から3ヶ月のインターンシップへと向かいました。

現地では、生産管理部門の業務改善など実際の社員と同様の業務内容を体験。学生が行った業務改善の提案を、実際に取り入れて下さった企業もあります。そしてインターンシップの最後には現地の企業のトップの前で報告会を行います。一人15分程度のプレゼンテーションですが、すべて英語で行うことが原則です。この報告会には大学の教職員も参加します。

海外インターンシップから帰国した学生から感想を聞くと、「学んできた学問を社会の現場で生かすことができた」といった前向きな意見から、「これまで何となく履修科目を選んでしまっていたが、とてももったいないことをしていたと気付いた」というように意識が変わった学生も。もちろん語学の重要性に気付いた学生もおり、英語の課外講座を受講したり、ネットを使った英会話レッスンを受けているようです。実際に、東京都市大学の学生はエンジニアとして企業に就職することも多いのですが、近年は技術者の半分が海外勤務というメーカーも少なくありません。ビジネスで海外と接したり、実際に海外勤務になる可能性は高いともいえます。

こうした中で、東京都市大学ではこれまで培ってきた海外インターンシップのノウハウを生かし、多数の学生を海外に送り出したいと考えています。そしてそのためには、海外インターンシップに参加したいと考える学生の数を今よりも増やし、同時に語学力やコミュニケーション能力など海外でのビジネスに求められる素養も高めていきたいと考えています。海外インターンシップの運営を学内の教職員で執り行うことによって、より本学の学生にマッチした海外での就業体験を設定し、きめ細かなフォローも行っていけるのではないでしょうか。

今回採択されたプログラムにより、海外インターンシップを実施するための基盤作りを行うことができました。今後は学内での教育や啓蒙にも力を注いでいくことにで、明確な目標を持って学んだ学生が海外インターンシップに挑戦し、グローバルな視野を持って社会に出ていくといった好循環が生まれることが期待されます。