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数学教育部門 Department of Mathematics
数学教育部門紹介
数学は思考の学問です。純粋に自分の頭を使って思考することでもたらされる喜びは、たとえば濁った水面をじっと 観察するうち、見えなかった美しいものが突然見えてくるようになるのに似ています。また、人間の手では何万年かかってもできない計算をコンピュータによって一瞬でおこなわせることで、しばしば論理では到達できない発見をもたらせます。ただし、思考の学問である数学から喜びを見いだすには、大いなる好奇心と 偶然の出会い、それから根気よく努力を続けることが必要です。数学教育部門は数学教育を通じて、数学から喜びを見いだせる学生を育てるように努めています。
数学は人種を越え時間を超えた言語です。数学の歴史をひもとけば、人間がどのように考え続けてきたか、言葉の違う人達がどのように考えるのかを知ることができます。生涯数学を続ければ、それは人生の目標ともなりえるでしょう。
お知らせ
数学質問箱
数学の質問のための掲示板です。数学のことで何かよく分からないことがあったら、気軽に質問を書き込んで下さい。
学習相談コーナー
世田谷キャンパス図書館1階に数学の質問ができるコーナーを用意しています。
科目概要
微分積分学(1a)(1b)(2a)(2b)
微分積分学は、高等学校の数学で与えられた初歩の知識を統一的に整理拡張して、さらに高等な数学の諸分野を学ぶための準備とする一方、工科系学生の応用上の利器とすることを目的とする。 具体的な項目としては、微分法、積分法、微分法と積分法の応用、級数。
微分積分学(1a)(1b)リメディアルクラス
週2回の授業によって、高校数学の復習と微分積分学(1a)(1b)の内容を学ぶ。
線形代数学(1a)(1b)(2a)(2b)
高等学校で学んだ「代数・幾何」をさらに発展させ線形代数と言われる分野についての講義を行う。 具体的には、数ベクトル、行列、行列式を説明し、その応用として連立1次方程式論を展開する。 さらに、次元と基底、内積と正規直交化、線形写像、固有値・固有ベクトルおよび正方行列の対角化について講義する。
数学演習(1a)(1b)(2a)(2b)
微分積分学(1a)(1b)(2a)(2b)の演習科目。
微分方程式論
理工学分野のさまざまな現象を表す微分方程式を導き、それを解く手法について学ぶ。具体的には、変数分離法、同次形、特別な非線形微分方程式の解法、積分因子法、線形微分方程式の性質と解法などを学ぶ。
ベクトル解析学
ベクトル解析的手法は理工学の多くの分野で使われている。 これを学ぶことにより物理学的および幾何学的な問題を定式化し、豊富なイメージを形成することが可能になる。 ベクトルの内積・外積、ベクトル関数(場)の微分、空間曲線の曲率・捩率、線積分と勾配、面積分、力学・電磁気学への応用などを学ぶ。
フーリエ解析学
振動などの周期的現象を解析するためなどに有効な手法を提供するフーリエ級数・フーリエ変換の理論と、線形微分方程式の演算子解法としても知られるラプラス変換の理論を学び、その応用を理解する。 具体的には、周期関数、フーリエ係数の計算、フーリエ級数の収束、積分方程式・境界値問題への応用およびラプラス変換、演算子法、関数の合成積、デルタ関数について学ぶ。
関数論
複素変数の関数およびその微分積分について考えるのが関数論という学問であり、ここではその基礎を学ぶ。 具体的な項目は、複素数の基本事項や演算、複素関数の連続性や微分の定義、正則関数、複素関数の積分、テーラー展開・ローラン展開、特異点と留数、留数定理、実関数の定積分への応用、等角写像などである。
数理統計学
数理統計学の基本的な考え方および手法について、実際に役に立てることを考慮に入れて講義を行う。あわせて時間内演習を行う。
代数学(1)(教職科目)
合同式・互除法・素数・有限体・原始根など整数論の初歩的事項を学ぶ。
代数学(2)(教職科目)
集合、写像、演算、置換、対称群、巡回群、線形群、同値関係と類別、正規部分群と商群、準同形、核と像などの群論の基礎を学ぶ。
代数学(3)(教職科目)
線形代数学(1)(2)の一つの到達点である行列のジョルダン標準形について論じる。行列の指数関数や線形常微分方程式への応用についても述べる。
幾何学(1)(教職科目)
群と図形という立場から、主に射影空間および射影変換群等の基礎を学ぶ。アフィン変換群、2次曲線の分類、2次曲線を不変にする群についてもふれる。
幾何学(2)(教職科目)
ユークリッド空間の位相についての講義を行う。距離と収束、開集合と閉集合、内部と境界、連続写像、連結集合など、空間の数学的な取扱いにおける基礎的な概念について解説する。
幾何学(3)(教職科目)
本講義では、連続変形のもとで不変な図形の性質を学ぶ。特に、図形の輪体・境界の概念を線形代数を用いて代数化し、ホモロジー群の定義とその計算・応用について解説する。
専任教職員紹介
※氏名をクリックすると、詳細が開きます。
田邊 顕一朗(たなべ けんいちろう)
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職名:教授 研究室1414

テーマ
頂点代数上の加群論の基礎を確立する研究をしています。
この研究によって、頂点代数、有限群論、組合せ論、および保型形式にまたがる興味深い諸現象を解明することを目指しています。

橋本 義武(はしもと よしたけ)
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職名:教授(自然科学科所属) 研究室1411

テーマ
もともと物理学の理論であるゲージ理論を数学の立場から研究しています。
他の分野との予想外の出会いもあって、トポロジストとリーマン面の研究をしたり、物理学者とブラッ クホールの研究をしたり、代数学者と有限標数のD加群の研究をしたりしてきました。

井上 浩一(いのうえ こういち)
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職名:准教授 研究室1423

テーマ
代数的位相幾何学、主にホモトピー論におけるLie群の分類空間のBrown-Petersonコホモロジーの研究

古田 公司(ふるた こうじ)
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職名:准教授 研究室1422

テーマ
関数解析学、線形作用素論、群上の調和解析

中井 洋史(なかい ひろふみ)
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職名:准教授(自然科学科所属) 研究室1410
専門分野は代数的トポロジーです。スペクトル系列などのホモロジー代数を用いて様々な位相不変量を研究していますが、最近では超楕円曲線などの代数曲線から得られる一般コホモロジーの研究にも興味があります。

服部新(はっとりしん)
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職名:准教授(自然科学科所属) 研究室1412
テーマ
私の研究分野は整数論です。ここ数年は、保型形式の間に存在する合同関係の構造を、数論幾何学的な手法を用いて明らかにする研究を行っています。

出耒 光夫(いずき みつお)
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職名:准教授 研究室1403

テーマ
私の専門は実解析学です。これまでウェーブレットを用いた関数空間の特徴付けや基底の構成に取り組んできました。特に私は変動指数を伴う関数空間に興味をもち、こうした関数空間における作用素の有界性や積分不等式についても研究しています。近年は1変数の複素解析学や複素変数の関数空間の研究にも取り組んでいます。

河合 均(かわい ひとし)
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職名:教育講師 2号館地下教育講師室
