⑦ 数理・データサイエンス教育基本方針
2020年度開設(2021年度より現行プログラムに改訂)
近年、データサイエンス教育への社会的な期待が高まり、あらゆる産業分野への適用が進んでいることに鑑み、本学では全学科を対象に数理・データサイエンス教育を実施しています。
データサイエンス教育実施の必要性
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背景
人々の行動履歴がネットワークを介して蓄積されるなど、海外ではビッグデータの利用が急速に進んでいます。国内でもデータ駆動型の未来社会の創造が必須と考えられていますが、研究面では海外の機関と比較して遅れていると言われています。 -
状況
データサイエンスとはデータから知識・有用な情報を抽出し、新たな価値を創りだす科学です。第4の科学として全大学生に必須の内容ですので、多面的な教育を通じて国民のリテラシー向上が必須となっています。 本学では全学生のデータサイエンスリテラシーと数理的教養を涵養し、多分野でAI専門家を育成することが重要と考えています。
データサイエンス教育の目標と方針
本学教育において、 全入学生が 数理・データサイエンス修得を目標とします。
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プログラムとして卒業要件化します。
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文系・非情報系学科を想定し適切に科目を設定します。
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学修状況に応じて多様な選択肢を提供します。
数理・データサイエンスプログラム
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数理科学分野
・理系学部では、既存の数理科学教育を活用します。
・文系学部では、入門的な数理科学教育を実施します。
・文理融合型学部にあっては、学生の志向により上記教育を併用します。 -
データサイエンス分野
データサイエンス、AIの基礎と体験的学習を実施します。
非情報系学科の学生向けに副専攻プログラムを用意します。
分野横断的な応用・実践的教育プログラムを用意します。
プログラム提供方法
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学部学科とは独立した教育プログラムの開発と運用
教育開発機構の数理・データサイエンス教育センターでは、以下の科目を開発・担当し、兼任教員も含めたマネジメントを実施しています。
データサイエンスリテラシー(1)
データサイエンスリテラシー(2)
文系のための数理基礎
文系のための統計基礎 -
数理・データサイエンス基礎教育プログラム
当センターが全学を対象として開講している「データサイエンスリテラシー(1)(2)」を合わせて、数理・データサイエンス基礎教育プログラムと称します。
2020年度は、数理データサイエンス基盤教育プログラムとして提供し、文部科学大臣より「数理・データサイエンス・AI教育プログラム(リテラシーレベル)」に認定されました(有効期限:2026年3月31日迄)。
・認定申請書
・変更届(2021年度より変更)
・自己点検・評価の結果や不断の改善・進化に向けた取組 -
PBLの活用
文理の枠を超えたPBLによる協働学習と実社会のデータ活用を推進しています。 -
必修化の方法
データサイエンス分野から「データサイエンスリテラシー(1)(2)」等を1単位以上、数理科学分野から1単位以上、両分野を合わせて4単位以上を修得することで、全学部・学科の卒業要件として課している「数理・データサイエンスプログラム」を修了できます。両分野の科目は、各学部・学科で指定しており、一部の学部・学科では、「文系のための数理基礎」「文系のための統計基礎」を数理科学分野の科目として指定しています。

学生の志向と学修履歴に応じた学修
リテラシープログラム(体験と基礎)
→主に学部1、2年生:「数理・データサイエンスプログラム」修了を卒業要件とします。
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基礎知識の習得とAI(Deep Learning)等の体験的学びを提供しています。
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学生の志向と基礎力に応じて、数理科学の基礎教育を提供しています。
また、専門プログラム、実践プログラムについても準備を進めています。
専門プログラム(PBLと連携した教育) → 学部2、3年生を対象 [選択科目]
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基礎的または発展的副専攻プログラムを検討しています。
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専門に応じて専門科目課程を整備します。
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グループによる課題の設定・データ収集・解析を重視したプログラムを提供します。
実践プログラム(分野横断型実践学習) →学部3、4年生を対象 [選択科目]
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実データを用いた実践学習を検討しています。
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分野横断的な学習プログラムを検討しています。
データサイエンスリテラシー講義資料の公開
教育開発機構の数理・データサイエンス教育センターでは、データサイエンスリテラシーの講義資料を様々な教育の現場で広く活用していただくことを目的として、主にクリエイティブ・コモンズ表示4.0ライセンスの下で公開しています。
また、本学は、数理・データサイエンス・AI教育強化拠点コンソーシアム関東ブロックの連携校として、数理・データサイエンス・AI教育の普及に貢献するため、同コンソーシアムのウェブサイトにおいて、講義資料を公開しています。