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トピックス詳細(その他)
本学世田谷キャンパスで建設中の「東京都市大学新A棟」(2021年度竣工予定)が、経済産業省の補助事業である 令和2年度ZEB(Net Zero Energy Building[ネット・ゼロ・エネルギー・ビル])*1 実証事業に大学として唯一採択されました。
今回の採択は、ZEB化の難易度が上がる大規模建築物(延べ面積10,000㎡以上)*2 でありながら、ZEB Ready *3 を達成し、かつ未評価技術の実証 *4 項目を多数採用(5項目)したことが高く評価されたことによるものです。
同新棟は、「拡大版SDGsアクションプラン2019」 *5 の優先課題「省エネ・再エネ、気候変動対策、循環型社会」における具体的取組として、ZEH・ZEBによる住宅・建築物の省エネ化・低炭素化(CO2削減量は約634[t-CO2/年]を見込む)を推進するとともに、新型コロナウイルス感染症対策の一環として「自然換気システム」を今年度の経産省ZEBで唯一採用するなどの先進性を有しています。
本学では今後も引き続き、ハード面からも良質な学修環境の構築に注力して参ります。
※ 画像をクリックすると当該建物の概要がご覧いただけます。
*1、ZEB(ゼブ)
ZEB(ゼブ)とは、「ネット・ゼロ・エネルギー・ビル」のことで、基準一次エネルギー(空調、換気、照明、給湯、昇降機、その他)の消費量を削減したもの【省エネ】と、エネルギーを創ったもの【創エネ】をプラスして、正味で100%以上省エネしようとしているビルのことです。
*2、大規模建築物(10,000㎡以上)のZEB実証について
大規模建築物(10,000㎡以上)は、2017年の着工棟数(推計)で新築非住宅建築物の1%未満ではあるが、非住宅建築物のエネルギー使用量の1/3を占めており、省エネ対策は不可欠。
*3、ZEB Ready
ZEBには削減量に応じて、『ZEB』(100%以上省エネ)、Nearly ZEB(75%以上省エネ)、ZEB Ready(50%以上省エネ)、ZEB Oriented(大学の場合40%以上省エネ)があります。
*4、未評価技術の実証について
建築物は大規模になるに従い、再生可能エネルギー等によって消費エネルギーを削減することが難しくなっていくため、既存の省エネ技術のみでは、ZEB化の実現は極めて困難であり、補助事業により、高い省エネ効果が期待できる未評価技術について、大規模建築物に導入できるように検証を行うことでZEBの普及拡大を図る。
なお、未評価技術については、公益社団法人 空気調和・衛生工学会において、省エネルギー効果が高いと見込まれ、公表されたWEBPRO未評価技術(15項目)を対象にしている。
*5、SDGsにおけるZEBの位置づけ
SDGs(持続可能な開発目標)とは、2015年9月の国連サミットで採択された、「誰一人取り残さない」持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現のため、2030年を年限とする17の国際目標。
政府が2019年6月に決定した「拡大版SDGsアクションプラン2019」では、日本の優先課題の一つである「省エネ・再エネ、気候変動対策、循環型社会」の分野における具体的な取組として、ZEH・ZEBによる住宅・建築物の省エネ化・低炭素化の推進が掲げられている。
*1~5の出典:執行団体 一般社団法人環境共創イニシアチブ「ネット・ゼロ・エネルギー・ビル実証事業調査発表会2020」