- HOME
- トピックス一覧(新着情報)
- トピックス詳細(新着情報)
トピックス詳細(新着情報)
都市を舞台に
イノベーションを起こす大学へ
新年明けましておめでとうございます。
本年1月より、東京都市大学の学長に就任いたしました 野城智也 でございます。
平素より、本学の教育・研究活動にご理解とご支援を賜り、まことにありがとうございます。
いま、私たちは、めまぐるしく変転する予測困難な時代を生きています。であるからこそ、本学は、その困難さを乗り越えるイノベーションの一翼を担うことによって、学生とそのご家族や教職員、そして国内外の関係者の皆様からいっそう信頼され、より魅力的な存在感を放つ大学へと持続的に進化し続けていかねばなりません。
本学は、東京都市大学というその名が示すとおり、世田谷・横浜という大都市に立地しています。この好立地のキャンパスの中で、高度な専門力と実践力を兼ね備えた教員が分野横断的に協働し、新たな価値の創造に力を尽くしており、学内における学生と教職員の交流も盛んです。こうした本学ならではの利点を活かし、私は「都市を舞台にイノベーションを起こす大学」を目標に、今後、教育・研究活動や産官学連携、学生支援といった施策に取り組んでいきたいと考えています。
イノベーションとは、新しい価値を生み出し、社会に変革をもたらすことです。本学では、革新的な新技術による「技術主導型」のイノベーションだけでなく、都市を舞台に「作ってみて、使って試して、改善改良を繰り返す」という、「作り手」と「使い手」が相互交流しながら新しいモノ・コトを生み出していくイノベーションの推進にも力を注ぎたいと考えています。優れた専門知識を備えた教育・研究者、そして学生たちを中心とした「作り手」と、多様な考えや行動特性を持つ「使い手」である市民が混ざり合いながら、刺激し合い高まっていく場として、都市は可能性に満ちあふれています。その歯車を回しはじめる役割を本学が果たしたていけるよう、多様な本学の構成員とともに、さまざまな挑戦をしていく所存です。
学生には、一人ひとりが「都市を舞台にイノベーションを起こす」主役を目指してほしいと思います。イノベーションを起こすために、特殊な能力は必要ありません。誰もが自らの個性を発揮することで、イノベーターになれる可能性を秘めているのです。私たちは、教育・研究を通じてイノベーターになれる「自信の基盤」が育つよう努めていきます。
本学は1929年、工業教育の理想を求める学生たちの「自ら学びたい」という強い思いと、その情熱に応えた教員たちとが一体となって創立した大学です。「自ら学び、考え、実行する力」という「3つの力」を養うことが、本学の教育活動の根底に流れています。新しい価値を創造し、社会を変革するには、この「3つの力」がとても重要です。本学が提供するカリキュラムを通じ、専門の知識と技術を身につけ、「3つの力」を養うことで、イノベーターになれるという自信が形成されていくはずです。
現代のイノベーションの多くは、多様な専門家がスクラムを組むことで進められていきます。創立から90余年を経て、本学は8学部18学科を有する大学となり、多彩な個性を持った学生が学び、研究に取り組んでいます。この多様性に満ちた学内で、学部学科や学年の枠を超えて友人と出会い、議論し、心が響きあう機会を多く持つことで、多様性の重要性を理解し、将来、イノベーション・チームのスクラムにすんなりと参画できるよう、境界を超えた協働を推奨していきたいと思います。
多様性は、国内に閉じるべきではなく、地球規模で開かれていかねばなりません。本学では、地球規模での思考・行動ができるグローバルな人材を育成するための教育体制を整えてきました。今後も「TAP(東京都市大学オーストラリアプログラム)」をはじめとする留学プログラムや国際交流の推進に力を注ぎ、学生諸君はじめとする本学の構成員に地球規模での思考が浸透していくよう努めて参ります。留学は、単に語学力を高めるための時間ではありません。異なる文化や環境の中に身を置くことで、多様性の重要性・可能性を身をもって学び、地球規模で考え行動する力が養われます。こうした海外体験も、イノベーションを起こす原動力になるはずです。
本学は、2029年10月に創立100周年の記念すべき時を迎えます。「都市を舞台にイノベーションを起こす大学」を目指しながら、本学での学びによって、さらに飛躍をしていきたいという学生を広く国内外から受け入れ、優れた人材を育成しながら、豊かで持続可能な社会の構築に貢献できるよう、未来に向けて本学は進化し続けます。
本年も引き続きご支援をたまわりますよう、お願い申し上げます。
東京都市大学
学長 野城智也